- 会員ビジネス
目次
「会員登録のハードルが高い」「登録後のメリットが伝わりにくい」など、会員数が思うように増えない理由はさまざまです。本記事では、オンライン・オフラインの施策を取り上げながら、よくある課題とその対策を具体的に解説します。
なお、新規会員を獲得する手段として「キャッシュバックキャンペーン」も効果的です。株式会社スコープでは、キャッシュバックをはじめ販売促進や集客などのシーンで活用できるBtoC送金サービス「ウォレッチョ(WalletCho)」を提供しています。
5種類(ATM受け取り、銀行振込、スマートフォンチャージ)の受け取り方法を提供できる「ウォレッチョ」の詳細は、下記からサービス資料をダウンロードしてご確認ください。
※本記事の内容は、2025年3月時点での情報をもとに作成しています。
会員獲得施策とも好相性!
会員数をただ増やすだけでなく、継続的に利用してくれる「ファン」を育てることが、会員獲得施策の本質です。そのためには、見込み顧客にどう訴求し、どう登録まで導くか、そして登録後にどのような体験を届けるかといった全体像を見据えた設計が欠かせません。
ここでは、会員獲得施策の土台づくりとして押さえておきたい5つの視点を解説します。
会員獲得施策を成功させるには、まず「なぜ会員を増やしたいのか」という目的をはっきりさせる必要があります。目的が曖昧なままだと、施策の方向性が定まらず、期待した効果を得にくくなってしまいます。
「売上を伸ばしたい」「長期的なファンを増やしたい」といったように、企業によって目指すゴールはさまざまです。売上アップを狙うのか、LTV(顧客生涯価値)の最大化を目指すのか。目的がはっきりすれば、施策や特典設計も自然と決まってきます。
あわせて、無料会員・有料会員・VIP会員など、会員制度の種類を整理しておくことも重要です。どのような属性の会員を増やしたいのかを具体化することで、制度設計やアプローチ方法に一貫性が生まれます。
誰に会員になってほしいのかを明確にすることは、施策の成否を左右する重要なポイントです。ターゲットが不明確だと、どのような訴求が響くのか判断できず、施策が空回りする原因になります。
例えば、若年層がターゲットであればSNSの活用が効果的です。一方、ビジネス層や中高年層を想定する場合は、Web広告やメールマガジンが有効な手段となります。
より具体的なターゲット設計を行うには、既存顧客や市場データをもとにペルソナを設定することが効果的です。年齢・性別・行動特性などの属性を整理することで、自社に合った施策が見えてきます。
登録手続きの煩雑さは、ユーザーの離脱を招く大きな要因です。登録までのハードルをいかに下げられるかが、会員数を伸ばすポイントになります。
入力項目は必要最小限にとどめ、フォームの設計はシンプルに整えましょう。さらに、GoogleアカウントやApple IDなどを活用した外部アカウントによる認証機能を導入すれば、登録の負担を軽減できます。
登録後の導線設計も重要です。会員特典や限定コンテンツなど、登録してすぐにメリットを体感できる仕組みがあれば、継続的な利用にもつながります。
ユーザーに「登録しないと損」と感じてもらうには、メリットを明確に提示する必要があります。特典が曖昧だったり、非会員との差が見えにくかったりすると、登録の動機づけが弱くなってしまうからです。
例えば、会員限定の割引やポイント付与、限定コンテンツの提供など、登録によって得られる具体的なメリットを伝えます。非会員との違いを比較表などで視覚的に示す工夫も効果的です。
施策は「実施して終わり」ではなく、実行後の効果測定と改善が不可欠です。数字に基づいて振り返り、次の打ち手を練ることで、成果の最大化を図れます。定期的にチェックしたい指標は、会員登録率・継続率・解約率です。
例えば、広告や登録フォーム、特典内容などはA/Bテストを活用して検証し、成果の出ている施策は強化、反応の薄い施策は改善します。この積み重ねが、長期的に安定した会員獲得につながっていきます。
会員施策をより深く理解したい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
オンラインでの施策は、ターゲットに合わせて柔軟にアプローチできるのが大きな強みです。広告やコンテンツ、SNSなどを活用すれば、ニーズの高いユーザーを効率よく会員登録に導けます。ここでは、デジタル上で成果につながりやすい5つの施策を紹介します。
Web広告は、インターネット上に掲載される広告全般を指します。中でもリスティング広告やSNS広告は、特定のターゲット層に向けて短期間でアプローチできる即効性の高い施策として、多くの企業で活用されています。
リスティング広告は、Googleなどの検索エンジンでユーザーが特定のキーワードを検索した際に表示される広告です。検索結果の上部や下部に表示され、検索意図が明確なユーザーに絞って訴求できます。
SNS広告は、InstagramやFacebook、TikTok、X(旧Twitter)などのSNS上に表示される広告です。ユーザーの属性や行動データに基づき、ターゲティング精度の高い広告配信ができます。
SNS広告については、「施策3.SNSマーケティングで潜在顧客との接点を増やす」でさらに詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
SEO対策(Search Engine Optimization)は、検索エンジンで自社のWebサイトやページを上位表示させ、自然検索からの流入を増やす施策です。上位表示できると安定したアクセスが見込める点が大きな魅力です。
検索から訪れるユーザーは、サービスへの関心度が高いため、会員登録にもつながりやすいという特徴があります。
SEOは「効果が出るまでに数ヵ月かかる」と言われる中長期的な施策です。また、検索エンジンのアルゴリズムが変わることで順位が変動する恐れもあります。成果を維持するためには、継続的な改善と運用体制が欠かせません。
SEO対策は時間と手間がかかるものの、一度成果が出れば長く効果が持続します。広告に頼らずに信頼性を高めたい場合、非常に有効な施策です。
SNSマーケティングは、InstagramやX(旧Twitter)、TikTok、LINEなどのSNSを活用して、企業と顧客のコミュニケーションを深め、会員登録や売上につなげる施策です。
ユーザーによるシェアやリポストを通じて情報が拡散されやすく、販促費をかけずに広く認知を広げられる点も大きな魅力です。無料の投稿でも工夫次第で高い効果が期待でき、費用を抑えながらブランディングやファン育成ができます。
さらに、コメント返信やDMを通じて双方向のやり取りができるため、ユーザーとの関係性を自然に深められるのも特長です。
各プラットフォームの特徴と活用ポイントは次のとおりです。
SNS | 特徴 |
---|---|
・写真や動画でブランドの世界観を伝えられる ・ショッピング機能と連携し、視覚的に訴求できる | |
・年齢や地域、興味関心などを細かく絞り込んで配信できる ・BtoBや中高年層への情報発信にも適している | |
TikTok | ・短尺動画を使って、トレンド感のあるプロモーションを展開できる ・若年層への拡散力が高い |
X(旧Twitter) | ・リアルタイム性を活かして、キャンペーンやイベント情報を拡散できる ・速報性のある投稿に向いている |
SNSは短期間で会員を増やすというよりも、中長期的にブランドと顧客の関係性を築きながら、会員登録につなげていくことがポイントです。自社のターゲットがよく利用しているSNSを見極め、運用する媒体を選ぶようにしましょう。
メールマーケティングやLINE公式アカウントは、見込み顧客や既存顧客に直接アプローチできる手法です。定期的な情報配信や特典提供を通じて、会員登録を促したい場面において有効な選択肢となります。まずは、2つの手法の違いを整理しておきましょう。
メールマーケティング | LINE公式アカウント | |
---|---|---|
リーチ | 見込み顧客リストを活用し、確実に情報を届けられる | 友だち登録済みのユーザーに直接アプローチできる |
開封率の目安 | 約20%前後 ※業種によっても目安は異なる | メールよりも高い傾向がある |
即時性 | 低い | 高い(プッシュ通知でリアルタイムに情報配信) |
コミュニケーション | 一方通行になりやすい | チャット機能や自動応答により、双方向のやりとりができる |
配信コスト | 低コスト | ・配信数に応じた従量課金制 ・無料プランもあり |
向いている企業 | ・見込み顧客リストを保有している企業 ・BtoB企業の情報発信 | ・即時性の高い情報を届けたい企業 ・飲食・美容などの店舗ビジネス |
こうした違いを踏まえつつ、どちらの手法でも意識しておきたいのが「登録の動機づけ」と「継続的な接点づくり」です。
キャンペーンやクーポンの活用によって、「今すぐ登録する理由」を明確に打ち出せます。特典によって登録のハードルを下げられるため、短期間で会員数を増やしたい場合に効果を発揮します。下記は、会員登録を促進する主なキャンペーン施策の分類と、それぞれの活用ポイントです。
施策の種類 | 特徴・活用ポイント |
---|---|
登録特典型 | ・会員登録と引き換えに特典を提供する ・登録後すぐに使える魅力的な特典を用意する <特典例>初回割引クーポン、送料無料、限定グッズなど |
期間限定型 | ・「期間限定」や「数量限定」を活用して、登録を後回しにさせない ・緊急性を演出し、行動を促す <活用例>「〇月〇日まで〇〇%OFF」「先着〇〇名様に限定プレゼント」 |
紹介制度型 | ・既存会員が新規会員を紹介し、双方に特典を提供する ・紹介しやすい仕組み(紹介コード・専用URLなど)を整える <特典例>割引クーポン、ポイント、現金キャッシュバックなど |
抽選型 | ・会員登録者の中から抽選で豪華特典をプレゼントする ・SNSなどでの話題づくりにもつながる <特典例>旅行券、人気家電、ギフト券、サイン入りグッズなど |
特典付きキャンペーンのなかでも、現金キャッシュバックは特に訴求力の高い施策です。ただし、現金を直接配布するにはコストや手間がかかるという課題があります。
そこで活用したいのが、デジタル送金サービス「ウォレッチョ(WalletCho)」です。ウォレッチョでは、銀行振込・ATM受取・スマホチャージなど、5つの受け取り方法を提供しています。電子マネーに加え、現金の「送金」まで対応しているのが大きな特長です。
ウォレッチョは、各種キャンペーンの運用・支援実績も豊富です。販促施策としての「ウォレッチョ」活用について詳しく知りたい方は、下記からサービス資料をご覧ください。
※2025年3月時点
会員獲得施策とも好相性!
実店舗やイベントなど、リアルな場だからこそ伝えられる熱量や信頼感があります。直接声をかけたり、チラシを手渡ししたりといったオフラインの接点も、会員獲得に効果的です。ここでは、オフラインならではの強みを活かした3つの施策をご紹介します。
店舗やイベントなどのリアルな場では、顧客と直接コミュニケーションをとりながら、その場で会員登録を促せます。実際に商品やサービスを体験した熱が冷めないうちに、スタッフが会員登録のメリットを具体的に伝えられるのが大きな強みです。
例えば、店舗では「今だけ登録で500円OFF!」といったPOPを掲示し、レジ横や商品棚にQRコードを設置しておけば、スマートフォンからすぐ登録できる導線が作れます。また、スタッフから「登録いただくと本日のお会計が割引になりますよ」と声をかけることで、より会員登録の後押しができます。
下記の記事では、来場特典の基本知識や選定ポイントに加えて、知っておくべき「景品表示法」についても解説していますので、チェックしてみてください。
チラシやパンフレットは、低コストで幅広い層にアプローチできるオフライン施策のひとつです。店舗に立ち寄ったついでに手に取ってもらいやすいため、地域密着型のビジネスやリアル店舗を持つ企業にとって効果を発揮しやすい手段といえます。
例えば、ショッピングモールや商業施設に出店している飲食店や美容院、フィットネスジムなどでは、来店客にチラシを配布することで、その場で会員登録を促せます。
また、通販や不動産、保険など既存顧客のリストを保有している企業であれば、DM(ダイレクトメール)にパンフレットや登録用のQRコードを同封し、登録導線を整えるのも効果的です。
顧客紹介制度とは、既存の会員が家族や友人、知人にサービスを紹介し、新規会員の獲得につなげる仕組みです。紹介者と新規登録者の両方に特典を提供する設計にすると、紹介しやすくなり、自然な口コミが広がりやすくなります。
この施策が向いているのは、既存顧客の満足度が高く、サービスの魅力が人づてに伝わりやすい業種です。例えば、フィットネスや美容、教育、保険商品などは紹介が生まれやすい分野に含まれます。
新規会員を獲得するための施策について、さらに詳しく知りたい方は次の記事も参考にしてみてください。
「せっかく施策を実施しても思うように会員数が伸びない」という場合は、基本的なポイントでつまずいているケースが少なくありません。ここでは、よくある4つの原因と、その対策をご紹介します。
サービスがターゲット層に認知されていなければ、どれだけ魅力的な会員制度を用意しても成果にはつながりません。広告やSEO、SNS運用が不十分で、会員登録ページへの導線が弱いと、そもそも登録のきっかけすら得られない状態になります。
対策としては、Web広告による露出の強化や、SEO対策で検索上位を目指すことが重要です。あわせて、SNSを通じて情報を広く届けることで、ユーザーとの接点を増やせます。
「なぜ会員になる必要があるのか」が伝わっていなければ、ユーザーは行動に移しません。 無料会員と有料会員の違いが曖昧だったり、競合サービスと比べて特典に魅力を感じられなかったりする場合も、登録にはつながりにくくなります。
「登録しないと損」と思える特典を設計したり、非会員との違いを比較表で示したりすることで、登録の動機を高められます。キャッチコピーにも工夫を加え、メリットをひと目で伝えましょう。
「入力項目が多すぎる」「パスワード設定などの手続きが煩雑」といったケースだと、登録途中で離脱するユーザーが増えます。特にスマートフォンから操作した際に、操作性が悪いフォームは注意が必要です。
この問題を解決するには、必要最小限の情報だけで登録を完了できるようフォームを見直すことが大切です。また、GoogleアカウントやApple IDなどの外部アカウントを活用したログイン機能を導入すれば、入力の手間を大きく減らせます。さらに、進捗バーで登録状況を表示したり、エラー箇所を明確にしたりする工夫を加えることで、スムーズな操作をサポートできます。
個人情報の入力に不安を感じるユーザーは少なくありません。特に、セキュリティ対策がサイト上に明示されていなかったり、過去に類似サービスで情報漏洩が起きていたりする場合は、警戒心を持たれる傾向があります。
安心して登録してもらうには、SSL暗号化通信やプライバシーポリシーの掲載など、セキュリティ対策の情報をわかりやすく提示することが欠かせません。あわせて、TRUSTeマークやプライバシーマークといった第三者認証の取得、実績の提示なども、信頼獲得につながります。
会員獲得を成功させることで、リピーターの増加や売上向上、顧客との長期的な関係構築など、多くのメリットが得られます。しかし、登録のハードルが高かったり、メリットが十分に伝わらなかったりすると、思うように会員が増えないこともあります。
この記事では、「オンライン施策」「オフライン施策」の両面から効果的な会員獲得方法を解説しました。また、伸び悩む原因とその対策についても触れましたので、ぜひ自社の戦略に活かしてください。
新規会員を獲得するには、特典やキャンペーンを活用して登録のハードルを下げることが重要です。中でも「デジタルインセンティブ」は、多くの企業で成果を上げている効果的な施策のひとつです。
例えば、「ウォレッチョ」を活用することで、簡単にデジタル特典を付与し、会員登録率の向上を実現できます。ウォレッチョは、現金や電子マネーを手軽に送れるBtoC送金サービスで、キャンペーンや会員特典として導入しやすいのが特徴です。
ウォレッチョのメリット
また、ウォレッチョは開発費を抑えてキャンペーンを実施できる「ウォレッチョ販促支援ツール」も提供しており、企業の負担を最小限にしながら、効果的な施策を展開できます。詳しくは、サービス資料を無料でダウンロードしてください。
会員獲得施策とも好相性!
草刈直弘
株式会社スコープ ウォレッチョ事業責任者。スコープ入社後、大手流通・外資系日用品メーカーなどの販促支援に従事。大手アパレル×衣料用洗剤ブランドタイアップ、家電ブランド店頭販売員教育プログラムのデジタル化などの新規案件を数多く担当。キャッシュバック販促のDXから着想を得て、2021年にウォレッチョ事業を立ち上げ~現職。