レシート応募キャンペーンから分析する「消費者が商品購入から応募するまでのリードタイムとは?」
はじめに
2020年の総務省調査ではスマートフォンの普及率が79.7%と発表され、スマートフォン(以下スマホ)が日常生活に無くてはならないものになりました。
高機能なカメラを搭載したスマホの普及に伴い、キャンペーンにおいても撮影したレシートを購入証明として活用するキャンペーンが一般化しています。
本コラムでは、WalletCho(ウォレッチョ)をご活用いただいたレシート応募キャンペーン事例から得られた統計データを基に、 消費者が商品購入から応募するまでのリードタイムとはどれくらいなのか?ご紹介したいと思います。
消費者が商品を購入してから応募に至るまでのリードタイム
早速ですが、消費者がキャンペーン対象商品を購入してから応募に至るまでどれくらいのリードタイムがかかっているかご存知でしょうか?
レシート応募で取得できる「レジ通過日時」とWeb応募で取得できる「応募完了日時」の差を計測することで、リードタイムが算出できました。
WalletCho(ウォレッチョ)をご導入いただいた1つのキャンペーンが基になりますが、得られたデータは以下の通りです。
リードタイム(1日刻み)
約60%の応募者の方が、店頭(一部EC)での購入から24時間以内にキャンペーンに応募されていることがわかりました。
さらに24時間以内に応募された方の内訳は、以下の通りです。
リードタイム(24時間以内・1時間刻み)
1時間以内の応募が最も多く、時間に反比例して徐々に減っていく傾向が見られました。 また、12時間以内の応募に絞ってみると全体の割合から見て約半数という結果になりました。
調査データ
2022年にWalletCho(ウォレッチョ)をご利用いただいたキャンペーン1施策の応募データを基に作成
- 商材カテゴリ:ペット用品
- 購入対象チェーン:全国の量販店(チェーン問わず、一部ECを含む)
- キャンペーン応募期間:1.5か月
- 応募方法:専用応募サイトから応募(Webのみ)・抽選形式
- データパネル:男性225人、女性701人、性別未回答23人
データから見る応募実態の考察
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買い物の後すぐ応募している方が約6割、残りの約4割は何かをきっかけに思い出す
分析に利用した施策は店頭のみでの限定的な告知となりましたが、店頭での認知後、購入~応募までが数時間以内に行われたケースが大半を占めます。 WalletCho(ウォレッチョ)を活用した現金または電子マネーのキャッシュバックが景品であったこともモチベーションに影響していると考えられますが、 「忘れないうちに応募しよう」というマインドが働いていたと言えそうです。
その一方で24時間以内に応募に至らない方も約4割程度は存在しており、 帰宅後に「応募ハガキを見て思い出す」・「買った商品を見て思い出す」・「飼っているペットを見て思い出す」等々 何らかのきっかけで一定期間後の応募になっていると予想できます。
そういった意味では、店頭告知が中心となる場合はWeb応募であったとしても何らかの思い出すきっかけになる 「売場から持ち帰れる告知物」があった方が応募数UPに寄与しそうです。 また、商品パッケージ自体に告知や二次元バーコードなどの応募導線が掲載されているのも効果的な告知策・導線設計と言えるのではないでしょうか。
応募数を1つのKPIに設計していた場合、応募することを忘れている人に向けてはPUSH型でのリマインド通知が効果的に機能しそうですが、 告知機能(リマインド含む)~応募導線を兼ね備えたLINEアカウントを利用したキャンペーンが増えていることには非常に納得がいきます。
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年代・性別による傾向の差は見られない
上記調査データに年代・性別の要素を加えクロス集計で分析をしましたが、 所要リードタイムにおいて年代・性別による傾向の差は見られませんでした。
※あくまで執筆時点でのものですので、情報のアップデートがあれば当コラムでレポートさせていただきます。 -
キャッシュバック額の増減によるリードタイムの増減は見られない
本コラムには掲載できておりませんが、別施策でキャッシュバック額が数百円の施策を実施しました。(商材・企業様は異なります) この施策でも今回同様のリードタイムの分析を行いましたが、 6割以上が24時間以内に応募を完了しており大きな傾向の差は見られませんでした。
※②同様アップデートがあれば当コラムでレポートさせていただきます。 -
人は(応募も)忘れる生き物
ドイツの心理学者エビングハウスは「人は忘れる生き物」と称しておりますが、 キャンペーンという販促活動の1施策においても認知を取り続ける難しさを感じます。
今回は応募完了した消費者のデータからの分析にはなりますが、 魅力的な景品だと思っていても一定数応募し忘れている人が存在することを考えれば、 即座に応募完了までのアクションがしづらい仕組み・導線設計はマイナスに作用してしまう恐れがあります。
告知~応募までストレスのない導線設計が応募数をUPさせるカギと言えます。 消費者側も日々「忘れてた!」という経験を重ねていることを前提に考えると、 インスタントウィン形式のすぐ当選・落選までわかるキャンペーンの仕立てが人気になっている背景とも関係がありそうです。
WalletCho(ウォレッチョ)ソリューションのご紹介
最後に、簡単にではありますがソリューションのご紹介です。
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あらゆるキャンペーンに対応
WalletCho(ウォレッチョ)では、送金プラットフォームのご提供以外にもキャンペーンに付帯するソリューションをご用意しております。 今回ご紹介したレシート応募型キャンペーンに必要な応募フォーム・レシート解析システム等のご用意がございます。
貴社の販促課題に応じたソリューション・企画のご提案から参加させていただきます。 もちろん当コラムに書かせていただいた“キャンペーン導線設計”もお任せください。
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送金のみのご提供
「アプリ・SNSアカウントの管理は自社もしくは指定の代理店さんなんだけど、送金の部分でご連携できないですか?」 のようなお問い合わせを頂くことが度々ございます。 今回のレポートの事例は全て弊社にお任せいただいたケースですが、送金のみの部分的なご連携も対応可能です。
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施策レポート
レポートにありますリードタイムの分析は、定型レポートの料金内で承っております。 今回クロス集計等の詳細なレポートの掲載は差し控えさせていただいておりますが、 課題・ご要望に応じたアンケート設計・レポートが可能です。