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「優れた製品は自然に売れる」という考え方は、現代のビジネス市場において必ずしも有効とはいえません。本記事では、顧客の「買いたい」と思わせる心理を科学的に分析した「購買心理テクニック」を7つ厳選して紹介します。明日から使える具体例を参考にして、個人の「勘」や「経験則」といった属人的な要素に依存する手法から抜け出しましょう。
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店舗や自社サイトで顧客に商品を選んでもらうためには、心理学の知識は欠かせません。なぜなら、現代のビジネス環境は、一昔前とはまったく異なる3つの大きな課題を抱えているからです。
なぜ今、購買心理学を学ぶべきなのか、その理由を一つひとつ見ていきましょう。
現代のビジネスでは、顧客一人ひとりの心に寄り添ったアプローチが、これまで以上に重要になっています。
かつてはテレビCMを流せば、多くの人が同じ商品に興味を持ってくれました。しかし、今は誰もがスマートフォンを片手に、自分の好きな情報を、好きなときに探す時代です。その結果、市場は無数の小さなコミュニティに分かれ、それぞれの「好き」を追求するようになりました。
例えば、「イヤホン」を探している顧客のケースで見てみましょう。
このように、それぞれ心に刺さるアピールポイントは異なります。だからこそ、ターゲットとする顧客の心を深く、そして正確に理解するための「心理学」が強力な武器になるのです。
どれだけ素晴らしい商品を作っても、その魅力が顧客に「伝わる」工夫をしなければ、残念ながら存在しないのと同じです。
総務省が公開している「令和5年版 情報通信白書」では、世の中に流通するデータ量が年々増加傾向にあることが示されています。この情報の洪水の中においては、ただ「高品質な商品です」と叫ぶだけでは、あっという間に他の情報に押し流されてしまうでしょう。
例えば、「栄養満点の野菜ジュースです」という言葉よりも、「これ1本で、1日に必要な野菜の半分が摂れます」という具体的な数字を示したほうが、顧客の興味を引きやすくなります。
情報の洪水の中から顧客に「あっ」と気付いてもらい、興味を引きつけ、記憶に残す。そのための効果的なテクニックが購買心理学なのです。
担当者の「勘」や「経験則」といった曖昧なものに頼らず、科学的根拠(ロジック)に基づいたアプローチを可能にするのが購買心理学です。
従来の方法では、「なぜ成功したのか」「なぜ失敗したのか」の理由がわからずに次の施策に活かせない、という課題を抱えていました。購買心理学は、多くの研究者による実験や検証を通じて体系化された「人間の心の動きの法則」です。
例えば、「人はなぜ限定品に心を惹かれるのか」という問いに対し、心理学は「希少性の原理」や「損失回避性」といった理論で論理的に説明してくれます。
このような科学的な知見に基づけば、「なぜこの言葉が顧客に響くのか」をチーム全体で共有し、誰が担当しても一定の成果が見込める「再現性のある」施策を実行できるようになるのです。
ここでは、購買心理学を学ぶことで得られる3つの大きなメリットを紹介します。
これらのメリットは、あなたのビジネスをより強く、安定したものへと成長させてくれるはずです。
購買心理学を学ぶ大きなメリットは、顧客の心理状態に合わせた「適切なアプローチ」がわかるようになることです。
顧客が商品を購入するまでには、「商品をまったく知らない(認知)」「少し興味がある(興味・関心)」「他社と比べている(比較・検討)」といった、いくつかの心の段階(ステージ)があります。
例えば、まだ商品のことをまったく知らない顧客に、いきなり「本日限定価格です!」とアピールしても戸惑わせてしまうだけです。逆に、複数の商品をカートに入れて悩んでいる顧客には、「今ならこちらのクーポンが使えますよ」と背中を押してあげることが効果的です。
顧客に寄り添ったアプローチ方法について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひご覧ください。
どれだけ優れた商品やサービスでも、その価値が顧客に伝わらなければ、選んでもらえません。購買心理学は、あなたが持つ商品の魅力を、顧客の心に響く「言葉」や「見せ方」に変換するための強力な手段です。
例えば、あるサプリメントを売りたいとき、ただ「高濃度の成分を配合しています」と伝えるだけでは、そのすごさはなかなか伝わりません。これを「業界トップクラスの配合量1,000mg!他社製品の平均と比べてください」と表現すればどうでしょうか。
具体的な比較対象(アンカー)を示すことで、顧客はその価値を直感的に理解し、説得力を感じることができるのです。このように、心理学に基づいた「伝え方の工夫」は、商品の価値を顧客の記憶に強く印象付けます。
購買心理学は、顧客の心理を深く理解し、抱えているであろう不安や疑問に先回りして応えます。そうすることで、「この会社(お店)は、私のことをよくわかってくれている」という強い信頼関係を築けるのです。
例えば、商品購入後の顧客に「使い心地はいかがですか?もしご不明な点があれば、いつでもご連絡ください」と一通のメールを送る。これは、人は親切にされるとお返しをしたくなる「返報性の原理」に基づいた立派な信頼構築のアプローチです。
こうした小さなコミュニケーションの積み重ねが、一度きりの顧客を熱心な「ファン」へと変えていきます。この顧客との長期的な関係性を示す指標がLTV(顧客生涯価値)であり、LTVの高い顧客を増やすことが安定した事業経営の重要な基盤となるのです。
顧客心理についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ一緒にご覧ください。
リピーターになる心理とは?継続利用を促す仕組みと企業の成功事例
ここでは、数ある心理学の法則の中から特にビジネスの現場で効果が高く、明日からすぐに使える代表的なテクニックを7つ紹介します。
「なぜ効果があるのか」、「具体的にどう使うのか」をわかりやすく解説していきます。ぜひ、ご自身のビジネスに置き換えて読み進めてみてください。
顧客は、初めて購入する商品や高価な商品を選ぶとき、「この選択で失敗したくない」という強い不安を感じています。その不安を和らげ、安心感に変える強力な心理テクニックが「バンドワゴン効果」です。
これは、多くの人が支持しているものに対して、「みんなが良いと言うなら間違いないだろう」と感じ、ますます人気が集まる現象を指します。この効果を応用するには、あなたのビジネスが「多くの人に選ばれている」という事実を客観的な形で示すことが重要です。
【バンドワゴン効果の具体例】
「ハロー効果」とは、何かひとつが突出して優れていると、その良い印象(後光=ハロー)に引っ張られて、他の部分まで高く評価してしまう心理現象です。
例えば、「有名大学の教授が推薦!」と書かれているだけで、その商品の品質や信頼性まで、なんとなく高く感じてしまった経験はないでしょうか。これがハロー効果です。
商品を直接手に取って確認できないECサイトでは、この「権威」や「お墨付き」が顧客の不安を解消します。
【ハロー効果の具体例】
人は、いつでも手に入るものよりも、数が限られていたり、手に入れるチャンスが限られていたりするものに、より強い価値を感じます。この心理を利用したのが「希少性の原理」です。
このテクニックは、顧客の「あとで考えよう」という先延ばしを防ぎます。そして、「今、行動しないと損をしてしまうかもしれない」という気持ちにさせることで、即時の購入決断を強力に後押しします。
【希少性の原理の具体例】
もし、あなたがレストランで3つのコースメニュー「松:10,000円」「竹:7,000円」「梅:4,000円」を提示されたら、どのコースを選びますか?実は、多くの人が無意識に真ん中の「竹コース」を選びやすいといわれています。これが「松竹梅の法則(ゴルディロックス効果)」です。
人は3つの選択肢を与えられると、「一番安いものは品質が少し不安、でも一番高いものは贅沢すぎる」と感じる傾向があります。その結果、「真ん中が一番バランスが取れていて合理的だ」と判断するのです。
【松竹梅の法則の具体例】
最初に提示された数字や情報が「アンカー(錨)」となって、その後の判断に大きな影響を与える心理効果を「アンカリング効果」と呼びます。
例えば、ある洋服の値札に「希望小売価格 ¥10,000」と書かれているのを見た後に、「20%OFF!」と表示されていたらどうでしょうか。もし最初から「¥7,980」とだけ書かれていたら、お得感は生まれなかったはずです。
【アンカリング効果の具体例】
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人から何か親切にされたり、贈り物をもらったりしたときに、「何かお返しをしなくては申し訳ない」と感じる心。これが、人間社会の基本ともいえる心理法則「返報性の原理」です。
例えば、スーパーでの試食をみてみましょう。商品の試食を一口もらった手前、何も買わずに立ち去ることに少し罪悪感を覚えてしまうケースです。この心理をビジネスに応用するには、まずはこちらから顧客に価値のあるものを提供することが重要です。
【返報性の原理の具体例】
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最初は特に興味がなかったはずの歌でも、街やテレビで何度も耳にするうちにいつの間にか口ずさんで好きになっていた、という経験はありませんか?人は対象に繰り返し接触することで、警戒心が薄れ、だんだんと好意や親近感を抱くようになります。これを「ザイオンス効果(単純接触効果)」と呼びます。
例えば、自社サイトを訪れたものの、何も買わずに離脱してしまった顧客はたくさんいるはずです。その顧客に対して、定期的にお得な情報を配信したり、商品の魅力を日々SNSで配信したりする施策は、このザイオンス効果を高めるための有効な戦略です。
【ザイオンス効果の具体例】
購買心理学を使ううえで、守らなければならない大切な注意点が2つあります。これらのテクニックは、いわば「諸刃の剣」です。使い方を間違えれば、顧客の信頼を裏切り、長期的に見て大きな損失につながる危険性も秘めています。
顧客との良好な関係を築くために、この2つの注意点を心に留めておきましょう。
これまでに紹介した心理テクニックは、顧客との良好な関係を築き、商品の価値を正しく伝えるために使うべきツールです。決して、顧客を騙したり、不利益になる購入を無理強いしたりするために悪用してはいけません。
例えば、「本日限定価格」と表示しながら、実際には毎日同じ価格で販売し続ける行為。これは「希少性の原理」の悪用であり、景品表示法における「有利誤認表示」にあたるおそれがあります。また、何の根拠もないのに「専門家が推薦」と謳うことも顧客を欺く行為です。
どんなに巧みな心理テクニックを駆使したとしても、肝心の商品やサービスそのものに、顧客を満足させるだけの価値がなければ意味がありません。心理テクニックは、あくまでもあなたが提供する「本質的な価値」を、よりわかりやすく、より魅力的に「伝える」ための手段です。
小手先のテクニックに走る前に、まずやるべきことは「顧客の課題を本当に解決できるのか」、「顧客の生活を豊かにできるのか」という商品・サービスの価値そのものを磨き上げることです。
「みんな使っている安心感」で惹きつけるバンドワゴン効果や、「何度も目にする」ことで親近感を育てるザイオンス効果。これらの心理学テクニックは、どれも明日からすぐにビジネスに応用できる実践的なものばかりです。
重要なのは、心理学を単なる「売るための技術」として使わないことです。商品の本質的な価値を磨き上げ、その魅力を購買心理学の力で最大限に伝える。この誠実な姿勢こそが、顧客との揺るぎない信頼関係を築き、数ある選択肢の中から「あなたから買いたい」と選ばれ続けるビジネスの基盤となるのです。
顧客の購買心理を理解し、より良い購買体験を提供するための「コミュニケーションツール」として購買心理学を活用していきましょう。
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草刈直弘
株式会社スコープ ウォレッチョ事業責任者。スコープ入社後、大手流通・外資系日用品メーカーなどの販促支援に従事。大手アパレル×衣料用洗剤ブランドタイアップ、家電ブランド店頭販売員教育プログラムのデジタル化などの新規案件を数多く担当。キャッシュバック販促のDXから着想を得て、2021年にウォレッチョ事業を立ち上げ~現職。