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キャッシュバックとは?4つのメリットや実施手順・注意点などを徹底解説

キャッシュバックとは?4つのメリットや実施手順・注意点などを徹底解説

キャッシュバックとは、商品・サービスの購入後に一定の条件を満たした消費者へ代金を割り戻す仕組みです。キャッシュバックを行うと、集客や売上拡大を期待できますが、法規制の知識が求められるなどキャンペーン実施時の注意点もいくつか存在します。

そこで本記事では、キャッシュバックの概要からキャンペーンを行う際の注意点まで網羅的に解説しますので、最後までお読みください。

なお株式会社スコープでは、キャッシュバックや返金などさまざまな個人向け送金に利用できるBtoC送金サービス「ウォレッチョ(WalletCho)」を提供しています。法律や経理の側面のサポートもある「ウォレッチョ」の詳細は、下記からサービス資料をダウンロードのうえご確認ください!

目次

キャッシュバックとは?仕組みや活用事例も紹介

キャッシュバックとは?仕組みや活用事例も紹介

キャッシュバックとは、商品・サービスを購入した消費者へ一定の金額を払い戻すマーケティング手法です。キャンペーンによって返金の基準は異なり、購入金額の10%から30%程度の一部が返金されるケースや、全額返金されるケースなどがあります。

消費者にとってもお得な制度であるキャッシュバックキャンペーンを実施することで、商品の試し買いやリピート購入を促す効果が期待できます。

キャッシュバックの仕組み

キャッシュバックの仕組みは、大きく分けて2つあります。

  • その場で返金される方法
  • 後日返金される方法

1つ目のその場で返金される方法は、レジなどで商品を購入した際に、その場で返金される仕組みです。消費者にとってわかりやすく、即時にお得感が感じられます。

2つ目の後日返金される方法は、購入後に一定の手続きを経て、後日返金される仕組みです。具体的には、商品のパッケージについているマークやシール・バーコードなど「購入を証明するもの」を消費者がキャンペーン主催者に送ります。そして主催者側での確認後、応募条件を満たしている消費者に対して返金される流れです。

また、最近ではポイントカードの普及により、貯まったポイントを現金としてキャッシュバックするケースもあります。

キャッシュバックの活用事例

キャッシュバックは小売業だけではなく、自動車業界・家電業界・保険業界など比較的高額な商品やサービスを扱う企業でも多く活用されています。下表に具体例をまとめました。

対象商品 具体例
自動車
  • 新車ご購入時に適用されるキャッシュバックキャンペーン
  • キャッシュバック金額:最大40万円
  • キャンペーン対象期間:約5ヵ月
  • 応募期間:約4ヵ月
  • 申込方法:Webより申し込み
  • 対象車種を購入する際に、購入支援金を利用できる
パソコン
  • PC乗り換えキャンペーン
  • キャッシュバック金額:1万円
  • 購入期間:約2ヵ月半
  • 買取申込期間:約3ヵ月
  • 申込方法:Webより申し込み
  • 返金方法:口座振込
保険
  • 「安全運転」と認められると保険料からキャッシュバック
  • キャッシュバック金額:保険料の30%
  • 方法:アプリで運転計測
  • 申込方法:Webより申し込み
  • 返金方法:保険料が割引される

※上記は一例です。キャッシュバック⾦額は景表法に則り上限規制がございます。購入金額の一部がキャッシュバックされるケースだけではなく、保険料が割引されたり割引クーポンが付与されたりと、さまざまな事例が存在します。

キャッシュバックは高額商品の購入促進はもちろん、リピート顧客を獲得する手段としても効果的です。

キャッシュバックの返金方法

 キャッシュバックの返金方法

キャッシュバックの返金方法は、複数存在します。下表に主な返金方法をまとめました。

返金方法 内容
ATM受け取り
  • コンビニエンスストアのレジやATMで受け取る方法
  • 口座情報が不要
  • システム利用料や手続きが必要
銀行口座振込
  • 受け取る人の銀行口座に現金を振り込む方法
  • 現金で受け取れるため、用途を選ばず自由に利用できる
  • 銀行口座情報が必要
  • 振込手数料がかかる
現金書留
  • 受け取る人の住所に現金書留を郵送する方法
  • 現金で受け取れるため、用途を選ばず自由に利用できる
  • 住所管理が必要
  • 受け取る人が不在の場合、返金できない
  • 封筒などの資材コストと手数料がかかる
電子マネーへのチャージ
  • キャッシュバック金額分、電子マネーをプレゼントする方法
  • キャッシュレス決済が普及している現代に適している
  • 受け取る側のインパクトは現金よりも小さい
ポイント付与
  • 企業独自のポイントや共通ポイントとして、キャッシュバック金額を返還する方法
  • 独自ポイントの場合は特にリピーター獲得につながる
  • ポイントが失効する場合がある

株式会社スコープの調査によると、消費者がキャッシュバックキャンペーンで最も受け取りたい方法は「現金に換えられる電子マネー」と「銀行口座振込」が多い結果となりました。

消費者は、使い道の自由度が高い現金での受け取りを好む傾向があります。アンケート調査について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

企業がキャッシュバックを行うメリット4選

 企業がキャッシュバックを行うメリット4選

キャッシュバックが企業にもたらす効果は多岐にわたります。本章では、代表的な4つのメリットを見ていきましょう。

  1. 商品・サービスの認知拡大を期待できる
  2. 売上拡大につながる
  3. 価格が維持できる
  4. 顧客情報を集められる

メリット1商品・サービスの認知拡大を期待できる

キャッシュバックは、企業にとって商品やサービスの認知を広げる強力な武器になります。広告やSNSなどを活用してプロモーションを実施したり、口コミで広がったりして、多くの消費者に商品・サービスを知ってもらうことが可能です。

さらに、キャッシュバックの実施により消費者との接点が増え、商品の特長や価値を効果的にアピールする手段としても機能します。

メリット2売上拡大につながる

キャッシュバックは、顧客の購買意欲を高める有効な手段です。通常なら躊躇する商品でも、キャッシュバックがあることで「お得だから買ってみよう」などと購入に踏み切りやすくなります。これにより、商品への購入意欲が高まり、売上拡大につながります。

さらに、一度キャッシュバックを利用して商品を購入した人は、その商品やサービスの良さを実感し、リピーターになってくれるかもしれません。

メリット3価格が維持できる

安易な値引きは、「安くて当たり前」という印象を消費者に植え付けてしまうおそれがあります。しかし、キャッシュバックは通常の販売価格を維持しつつ、実質的な割引を提供するため、商品の価値や価格設定の妥当性を損なうことがありません。

特に高級商品を取り扱う企業で、安売りのイメージを避けたい場合、ブランド価値を保ちながら、消費者にお得感を提供できます。

メリット4顧客情報を集められる

4つ目のメリットは、キャッシュバックキャンペーンを通じて顧客情報を集められることです。

例えば、返金方法として「銀行口座振替」を選択し、キャッシュバックを後日送金する場合、利用者の銀行口座情報の取得が必要です。取得の手続きを通じて簡単なアンケートを実施すると、顧客情報の収集ができます。

さらに、キャッシュバックキャンペーンを通じて顧客の反応を把握することも可能です。集めた情報をもとに、より効果的なマーケティング戦略を策定すれば、商品の販売促進や顧客満足度の向上に貢献します。

キャッシュバックキャンペーンを実施する手順

 キャッシュバックキャンペーンを実施する手順

企業がキャッシュバックキャンペーンを成功させるためには、正しい手順を踏む必要があります。具体的な5ステップを見ていきましょう。

  1. 目的を設定する
  2. 内容を決める
  3. 目標数値を設定する
  4. キャッシュバックキャンペーンを実践する
  5. 成果を分析する

手順1目的を設定する

はじめに、キャンペーンの目的を設定します。目的を明確にし、ターゲット層に合わせた内容で効果測定をしながら実施することで、キャンペーンを成功に導きやすくなるからです。目的設定の例としては、次のようなものが挙げられます。

  • 新規顧客の獲得
  • リピート購入の促進
  • ブランドや商品の認知拡大
  • 売上拡大

ターゲットは、年齢層・性別・興味関心・購入履歴などに基づいて設定します。ターゲットを絞り込むと、自社の商品を購入してくれる可能性が高い消費者に対して、効果的なアプローチが可能です。

手順2内容を決める

目的を設定したら、次はキャッシュバックキャンペーンの内容を決めましょう。具体的な検討事項は、下表のとおりです。

検討事項 内容
予算を決める
  • キャンペーンに使用できる予算を決める
  • キャンペーンにかかる費用と、キャンペーンによって得られる収益を比較し、ROI(投資対効果)を算出する
商品・サービスを決める
  • キャッシュバックの対象となる商品やサービスを決める
  • 人気商品や画期的な新商品を選ぶと消費者の関心を引きやすい
キャッシュバック金額を決める
  • 購入金額の何%をキャッシュバックするか、定額キャッシュバックにするかなどを決める
条件を決める
  • どのような場合にキャッシュバックが受け取れるのかを具体的に決める
  • 購入金額や購入数量、購入期間、応募期間など
手続き方法を決める
  • キャッシュバックの申請方法を設定する
  • 手続きが複雑すぎるとトラブルの原因になる
  • 消費者が手軽に手続きできる方法を選択する
支払い方法
  • 銀行振込、郵便為替、ATMからの現金受け取りなど
  • 支払いツールを活用すると効率的に支払いが行える
告知方法を決める
  • テレビCMや雑誌、SNS、自社のWebサイト、メールなど適切な媒体を選択して発信する
  • ターゲットにあった媒体を選ぶ

これらの内容の設定が、キャンペーンの成功を大きく左右すると言っても過言ではありません。「ターゲットに刺さるキャンペーンを実施したい」と考えるなら、キャッシュバックキャンペーンの支援実績が豊富な事務局代行業者に相談するのもおすすめです。

手順3目標数値を設定する

キャンペーン内容を決めたら、具体的な目標を設定しましょう。例えば、下記のような目標数値を設定します。

目標 具体的な内容
新規顧客の獲得数 キャンペーン期間中に新規顧客を◯◯◯人獲得
リピート購入率の向上 キャンペーン期間中にリピート購入率を◯◯%向上
売上額の向上 キャンペーン期間中に売上額を前年比◯◯%向上
SNSフォロワー数の増加 キャンペーン期間中にSNSのフォロワー数を◯◯◯人増加

具体的な数字が思い浮かばない場合は、過去の類似事例のデータを基準にして設定するのもおすすめです。目標数値を設定すると、キャンペーン終了後の振り返りもしやすくなります。

手順4キャッシュバックキャンペーンを実践する

キャッシュバックキャンペーンを開始し、対象商品の購入を促進します。キャンペーン期間中は、通常時と比較して購入や問い合わせの増加が予想されます。そのため、人員を増やしてスムーズに対応できるよう体制を強化することも重要です。

キャンペーン終了後には、条件をクリアした消費者に連絡を取り、キャッシュバックの受け渡し方法を案内します。その際、キャッシュバックの金額に誤りがないように、複数人で確認する体制も必要です。金額が多かった場合は企業側の負担となり、少ない場合は消費者に不信感を与える可能性があるため、ミスを防ぐチェック体制が求められます。

手順5成果を分析する

キャッシュバックキャンペーンが終了した後は、成果の分析が重要です。設定した目標が達成されたかどうかを、具体的な数値を用いて確認します。キャンペーンの結果が成功した場合も失敗した場合も、「その要因が何なのか」把握することが大切です。

数値の分析は、キャンペーン企画の改善点を見つけ、次回以降で効果的な施策を設計するための貴重な材料となります。分析で得られたデータを活用し、今後のキャンペーンの成功に役立てましょう。

企業がキャッシュバックを行う際の注意点3選

企業がキャッシュバックを行う際の注意点3選

本章では、企業がキャッシュバックを行う際に注意すべき3つのポイントを紹介します。

  1. 条件を明確化する
  2. トラブル対策を考慮する
  3. 法規制を確認する

特に法規制に関しては、理解しないままキャンペーンを実施していると、罰則の対象になるリスクもあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

注意点1条件を明確化する

キャッシュバックキャンペーンを行う際は、応募条件を明確に設定し、消費者にわかりやすく伝えることが重要です。具体的には、次のような条件があります。

  • 適用商品やサービス
  • 購入金額(数量)
  • 購入期間
  • 申請期限
  • 利用制限
  • 購入証明の提出
  • 応募方法

条件が曖昧だと、消費者の誤解を招くリスクがあり、キャンペーンの信頼性が低下しかねません。条件を詳細に設定し、消費者に明確に伝えることで、誤解を避けつつキャンペーンを円滑に実施しやすくなります。

注意点2トラブル対策を考慮する

不正行為や不備など、各種トラブルへの対応策を事前に考えることも重要です。

重複応募や虚偽の情報での応募を防ぐ対策ができていると、キャンペーンの信頼性を維持しやすくなります。「一人一回限りの応募」などの応募条件や禁止項目を明確に設定し、消費者へ周知しましょう。

また、不正行為が起きた際の対処法もあらかじめ決めておくと、迅速かつ適切な対応がとりやすくなります。

注意点3法規制を確認する

キャッシュバックキャンペーンを実施する際には、法規制についても把握しておかなければなりません。

キャッシュバックキャンペーンは、「景品表示法」における金額の上限規制が課される場合があります。景品表示法とは、不当な景品等の提供や誇大表示を規制する法律です。商品やサービスの購入に付随する「景品類」の提供を規制しており、キャッシュバックもこの景品類に該当する場合があることから、慎重な取り扱いが求められます。

景品表示法とキャッシュバックの関係や、法令遵守を実現する方法が知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

また、キャッシュバックの対象商品が古物に該当する場合は、古物商許可証が必要です。具体的には、応募条件として購入製品の返却を求める場合、法律上「買取」の解釈に該当するため、施策の運営元で古物商許可を取得する必要があります。

自社での対応が難しい場合は、古物商許可(古物商免許)を取得しているキャンペーン事務局代行業社に依頼するのも一つの手です。

キャッシュバックキャンペーンには「ウォレッチョ」がおすすめ

 キャッシュバックキャンペーンには「ウォレッチョ」がおすすめ

「ウォレッチョ」とは、キャッシュバックキャンペーンや全額返金、現金プレゼントなどで利用できるBtoC送金サービスです。エンドユーザーは、通知されたURLをクリックするだけで受け取り操作が完了するため、簡単にキャッシュバックを受け取れます。

ウォレッチョは送金の対象となるエンドユーザーにURLを配布するだけで送金が完結

さらに、古物商許可(古物商免許)を取得しているため、キャッシュバックの対象商品が古物に該当する場合でも法的に問題なくキャンペーンの運用が可能です。また、キャッシュバックキャンペーンの運用実績が豊富な専門スタッフが景品表示法などの法令に則って運用をサポートします。

「ウォレッチョ」は販売促進の企画から実行まで、トータルで支援できるサービスです。キャンペーン施策後のアンケート調査・応募者のデータ分析などにも対応できます。詳しくは下記のボタンから、サービス資料を無料でダウンロードしてご確認ください。

キャッシュバックキャンペーンを効果的に実施しよう

キャッシュバックキャンペーンを効果的に実施しよう

キャッシュバックは顧客にとって魅力的なインセンティブであり、企業にとっては売上拡大や顧客情報の獲得につながる施策です。企業がキャンペーンを実施する際は、注意すべき法規制やトラブルへの対策も欠かせません。本記事で紹介した実施手順や注意点を参考にしつつ、自社に適したキャッシュバックキャンペーンを設計し、計画的に実施してみてください。

なお当サイトでは、キャッシュバックに関するコラムを他にも公開しています。ご興味のある記事がございましたら、チェックしてみてください。

執筆者:草刈直弘
この記事を書いた人

草刈直弘

株式会社スコープ ウォレッチョ事業責任者。スコープ入社後、大手流通・外資系日用品メーカーなどの販促支援に従事。大手アパレル×衣料用洗剤ブランドタイアップ、家電ブランド店頭販売員教育プログラムのデジタル化などの新規案件を数多く担当。キャッシュバック販促のDXから着想を得て、2021年にウォレッチョ事業を立ち上げ~現職。