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消費者のニーズも多様化する現代においては、従来通りのやり方だけではなかなか売上を伸ばせません。 そこで本記事では、売上を構成する基本的な3つの要素「集客数」「成約率」「客単価」をわかりやすく解説し、それぞれの要素を伸ばすための具体的なアイデアを紹介します。
本記事を参考にして、自社に合った売上を伸ばすヒントを見つけてください。
売上アップ施策との相性も抜群!
企業にとって、売上向上は事業継続における重要な目標のひとつです。しかし、現代の市場環境において、単に優れた製品を提供するだけ、あるいは店舗を構えるだけでは、持続的な売上増加を実現することは容易ではありません。
なぜならば、インターネットやスマートフォンを通じて類似製品やサービスの情報、他者の評価などを誰もが容易に入手できるからです。これは、企業間の競争が一層激化していることを意味します。
売上を伸ばすために必要なのは、顧客の真のニーズを的確にとらえ、それを魅力的な形で提供するための工夫、すなわち「アイデア」です。本記事では、そうした売上アップにつながる具体的なアイデアを、わかりやすく解説していきます。
なお、下記の記事では「売上を上げるステップ」について詳しく解説しています。自社の売上アップを実現させるためにも、ぜひ本記事とあわせてチェックしてみてください。
売上を効果的に伸ばしていくためには、まず「売上」がどのような要素で成り立っているのかを理解することが重要です。ここでは、消費者の購買心理に直接的に関わる3つの基本的な構成要素を紹介します。
これらの要素をバランス良く向上させることが、持続的な売上アップへの近道です。
製品やサービスの売上を伸ばすための最初のステップは、より多くの見込み顧客に製品の存在を知ってもらうこと、すなわち「集客数」を増やすことです。どれだけ素晴らしい製品であっても、その存在が認知されなければ購入に至ることはありません。
まずは、自社の製品がどのような顧客層をターゲットにしているのかを明確に定義しましょう。そのうえで、ターゲット顧客に効果的に情報を届け、製品への関心を喚起するような情報発信やプロモーション活動を展開していきます。
例えば、テレビCMや雑誌広告といった従来型のマス広告に加え、近年ではWeb広告やSNSを活用したデジタルマーケティングも集客のための重要な手段です。
集客施策によって製品やサービスに興味を持ってくれた見込み顧客が、実際に購入に至る割合を「成約率(または購入率)」と呼びます。この成約率を高めることが、売上アップの2つ目の要素です。
成約率を高めるためには、製品の魅力や価値を顧客に的確に伝え「買いたい」という気持ち、購買意欲を高める必要があります。製品の特長や競合製品との明確な違い、そして何よりも顧客がその製品を使用することで得られる具体的なメリット(ベネフィット)をわかりやすく提示しましょう。
下記の記事では、購買意欲を高めるための心理的アプローチについて詳しく解説しています。気になる方はぜひご覧ください。
一度製品を購入してくれた顧客が、その後どれくらいの金額を使ってくれるか、また、どれくらいの頻度で購入してくれるかという要素が「客単価」です。
既存顧客に再度購入を促したり、より高価格帯の製品を選んでもらったりすることで、効率的に売上を伸ばせます。製品の品質はもちろん、購入後のフォローアップやサポート体制を充実させ、ブランドに対して良い印象を抱く施策を実施していきましょう。
顧客がリピーターになる心理的メカニズムやその理由について詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。リピーターを増やすためのヒントが見つかるはずです!
売上を構成する3つの要素のうち、まず取り組むべきは「集客数」の向上です。ここでは、顧客に興味を持ってもらうための具体的なアイデアを4つ紹介します。
これらのアイデアをヒントに、自社の製品やターゲット顧客に合った集客戦略を検討してみてください。
SNSで顧客が思わず参加したくなるような魅力的なキャンペーンを企画・実施することで、口コミと話題性が生み出され集客につながります。
X(旧Twitter)やInstagram、TikTokといったSNSは、情報が瞬時に、そして広範囲に拡散する力を持っています。特に若年層を中心としたターゲット顧客へのリーチに非常に効果的なプラットフォームです。
【代表的な例】
このようなキャンペーンは、企業からの一方的な情報発信ではなく、ユーザー自身が情報を広める「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」の増加を促します。提供する景品や特典の内容を工夫することで、より多くの参加者を集め、キャンペーンの話題性をさらに高められるのです。
自社製品のターゲット顧客層と親和性が高いインフルエンサーとの連携も、集客数を増やす有効な手段のひとつです。インフルエンサーに実際に製品を使用してもらい、その感想や使い方、製品の魅力をSNSや動画チャンネルで発信してもらいましょう。
この手法は、消費者目線に近い情報として受け入れられやすいのが特徴です。特に、フォロワーとの間に強い信頼関係を築いているインフルエンサーからの発信は、製品への興味関心を喚起し、購買意欲を高めるうえで高い訴求力を持ちます。
ただし、起用するインフルエンサーの選定や、ステルスマーケティングと誤解されないための適切な情報開示(「#PR」などの明記)には十分な注意が必要です。
製品の特長や活用シーンを視覚的に伝え、集客効果を高めるためには、魅力的な動画コンテンツの制作・配信がおすすめです。テキストや静止画だけでは伝えきれない製品の魅力や世界観を、動画ならではの表現力で訴求します。
【代表的な例】
YouTubeやInstagramのリール機能、TikTokといった動画プラットフォームは、今や多くの人が日常的に情報収集やエンターテイメントのために利用しています。これらのプラットフォームを活用し、製品の魅力や使い方を視覚的にわかりやすく伝えるコンテンツを配信していきましょう。
体験イベントやポップアップストアを開催し、製品を直接試せる機会を提供しましょう。オンラインでの情報収集や購買行動が一般的になった現代においても、実際に製品に触れ、試すことができる「体験」の価値は依然として重要です。
【代表的な例】
このようなオフラインの接点では、顧客が製品を直接手に取って使用感を確認できるだけでなく、ブランドの世界観を空間全体で表現できます。また、スタッフが顧客と直接コミュニケーションを取り、製品に関する疑問に答えたり、よりパーソナルな提案をしたりすることも可能です。
オンラインでは得られないリアルな体験は、顧客の記憶に残りやすく、製品への関心を強く喚起するだけでなく、SNSなどでの口コミ拡散も期待できます。よくある決済方法のニーズ
製品やサービスに興味を持ってくれた見込み顧客を実際の購入へと導く「成約率」の向上は、売上アップに不可欠な要素です。ここでは、成約率を高めるための具体的なアイデアを4つ紹介します。
これらの施策を通じて、見込み顧客の「買いたい」という気持ちを後押ししましょう。
購入の最後の一押しとして成約率を高めるには、期間限定の割引クーポンや購入特典の提供が効果的です。「今だけお得」「限定プレゼント」といった訴求は、顧客の購買意欲を直接的に刺激し、購入を迷っている人の背中を押す力があります。
【代表的な例】
特に価格に敏感な顧客層や、魅力的な特典に価値を感じる顧客層に対しては、高い効果が期待できます。ただし、割引の頻度や金額、特典の内容によっては長期的にブランドイメージを損なう可能性も否定できません。
キャンペーンを実施するタイミングや期間、提供する価値のバランスを慎重に考慮し、製品本来の価値が薄れないような運用を心がけましょう。
なお、下記の記事では「購入特典」について詳しく解説しています。購入特典の施策を検討中の方は、ぜひ本記事とあわせてチェックしてみてください。
高価格な製品などの成約率向上を目指すなら、購入者限定のキャッシュバックキャンペーンが有効な一手です。
製品を購入した顧客に対し、後日一定額を返金するこの施策は、実質的な値引き効果をもたらし、購入への強力なインセンティブとなり得ます。競合製品との価格差を気にしている顧客や、購入に踏み切るためのあと少しのきっかけを求めている顧客に対して、特に効果を発揮します。
キャッシュバックキャンペーンを成功させるためには、応募条件や応募方法をできる限りわかりやすく、シンプルにすることがポイントです。手続きが煩雑だと、せっかくの魅力的なオファーも顧客に敬遠されてしまうおそれがあります。
なお、株式会社スコープが提供する「ウォレッチョ」のキャッシュバックキャンペーンなら、ATMからの受け取り・銀行振込・電子マネー残高チャージなど5種類の送金方法に対応しています。
法律や経理の側面のサポートもありますので、成約率を高める施策のひとつとして、ぜひご検討ください。
売上アップ施策との相性も抜群!
オンラインでの成約率向上には、製品の比較検討がしやすく、購入までスムーズに進めるLPやECサイトの整備が不可欠です。
ただし、製品の特長や価格、仕様、利用者の声といった必要な情報がわかりやすく整理され、顧客がストレスなく購入手続きに進めるような導線設計が求められます。
【代表的な例】
また、スマートフォンからのアクセスが主流となっている現代においては、モバイル端末での表示に最適化されたデザインは必須条件といえます。ページの表示速度の改善も、顧客の離脱を防ぎ成約率を高めるうえで重要なポイントです。
成約率を向上させるためには、購入者のレビューや口コミを積極的に収集し、Webサイトなどに掲載することが効果的です。
多くの人は製品を購入する前に、実際にその製品を使用した他の人々の評価や感想を参考にします。自分と同じような状況の人がどのように感じたか、どのようなメリットやデメリットがあったかといった生の声は、製品選択における重要な判断材料となるのです。
自社のECサイトや製品紹介ページに顧客からのレビューを掲載するスペースを設け、良い評価だけでなく、厳しい評価も真摯に受け止め公開する姿勢を見せましょう。集められた貴重な顧客の声は、製品改善やサービス向上に活かすことで、さらなる顧客満足度の向上にもつながります。
既存顧客の満足度を高め、より多くの製品やサービスを利用してもらうことで効率的に売上を伸ばせます。ここでは、客単価を上げるための具体的なアイデアを4つ見ていきましょう。
既存顧客の継続利用を促すには、購入者限定の会員プログラムやポイント制度の導入が有効です。
購入金額に応じたポイント付与や、会員ランクに応じた特別な特典(限定割引、新製品の先行販売、誕生日プレゼントなど)を提供することで、顧客は「またこのブランドで購入したい」という購買心理が働きます。
このようなプログラムは、単にリピート購入を促すだけでなく、収集した顧客の購買データや属性情報の分析にも利用が可能です。
「会員登録を増やしたい」とお考えの方には、下記の記事もおすすめです。会員獲得施策のヒントが満載なので、ぜひご覧ください。
客単価を引き上げる直接的な方法として有効なのが、関連製品や上位モデルのクロスセル・アップセルの提案です。顧客が何かを購入しようと決めた瞬間や商品をカートに入れたタイミングは、関連商品への関心も高まりやすくなります。
【代表的な例】
ECサイトであれば、購入履歴や閲覧履歴に基づいたレコメンデーションを活用し、「この商品を買った人はこんな商品も見ています」といった形で自然に関連商品を提示できます。
ただし、無理な押し付けは顧客の不信感を招きます。あくまでも顧客にとっての価値向上につながる提案を心がけましょう。
一度製品を購入したり、会員登録をしたりして接点を持った顧客に対し、新製品の情報や会員限定のキャンペーン案内を定期的に届けるのも効果的です。メールマガジンやLINE公式アカウントからの発信でブランドを思い出してもらい、再購入のきっかけを作り出せます。
【代表的な例】
配信頻度や時間帯も、顧客のライフスタイルを考慮して最適化し、開封率やクリック率といった指標を分析しながら改善を重ねていくのがポイントです。配信する内容は、単なる宣伝だけではなく、顧客にとって有益で興味深い情報も届けましょう。
客単価向上に貢献するアプローチとして、購入後のアンケートや顧客インタビューの実施が挙げられます。製品を購入し、実際に使用した顧客からのフィードバックは、製品の改善点や新たなニーズの発見、サービスの質向上につながる貴重な情報源です。
アンケートはWebや郵送、メールなどで手軽に実施でき、幅広い意見を収集するのに適しています。一方、より深いインサイトを得たい場合には、一部の顧客に協力を依頼し、個別インタビューを行うのも有効です。
また、フィードバックをくれた顧客に対し感謝の意を伝えるとともに、どのように改善に活かされたかを報告することで、さらなる顧客エンゲージメントの強化が期待できます。
売上を伸ばす施策を進めるうえで、より着実に成果を出すためには事前の計画と慎重な準備が不可欠です。ここでは、特に注意しておきたい3つのポイントを解説します。
ひとつずつ見ていきましょう。
売上アップの施策を成功させるためには、「何のためにその施策を行うのか」という目的を明確にしなければなりません。
目的が曖昧なまま施策を進めてしまうと、途中で方向性がぶれてしまったり、施策終了後に効果を正しく評価できなかったりする事態に陥りがちです。また関係者間で認識のズレが生じ、協力体制がうまく機能しない原因にもなり得ます。
「特定のターゲット層における新規顧客を12月までに1,000人獲得する」「主力商品の売上を前年同月比で15%増加させる」といった測定可能で具体的な目標が理想です。
多くの顧客が関わるキャンペーンや新しい試みでは、想定外のトラブルが発生するリスクに備えておきましょう。
例えば、魅力的なキャンペーンを打ち出した結果、予想をはるかに超える応募が殺到し、Webサイトのサーバーがダウンしてしまったというケースは少なくありません。
このような事態を避けるために、事前に考えられるあらゆるリスクを洗い出し、それぞれに対する具体的な対応策を準備しておきましょう。具体的には、人員体制の確保、十分な在庫の準備、問い合わせ窓口の増強やFAQの整備などが挙げられます。
もし、キャンペーン施策に向けてどのような準備をすればいいのかわからない、という方は「ウォレッチョ」を検討してみてください。各種キャンペーンへの支援実績が豊富な専門スタッフが、あなたのビジネスに最適な施策をサポートします!
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キャンペーンを実施する際に注意したいのが、顧客の「キャンペーン疲れ」を引き起こさないことです。
お得な割引や魅力的なプレゼント企画は、短期的には顧客の購買意欲を刺激する効果的な手段です。一方であまりにも頻繁に、あるいはいつも代わり映えのしない内容でキャンペーンを繰り返すと、顧客から次第に「また同じようなことをやっている」と思われてしまうおそれがあります。
その結果、キャンペーンへの反応が鈍くなったり、最悪の場合、ブランドイメージの安売りととらえられたりすることにもつながりかねません。
このような「キャンペーン疲れ」を防ぐためには、キャンペーンの実施頻度やタイミング・内容を適切にコントロールすることが重要です。短期的な刺激策、長期的なファン育成、これらの施策バランスを考慮してキャンペーンを実施しましょう。
本記事では、自社製品の売上を伸ばすための具体的なアイデアを「集客数」「成約率」「客単価」という3つの要素に分けて解説しました。SNSキャンペーンによる集客、購入特典による成約率アップ、そしてクロスセル提案による客単価向上など、すぐに試せるヒントが見つかったのではないでしょうか。
大切なのはこれらのアイデアを参考にしつつ、自社の製品や顧客に最も合った方法を見つけ出し、行動に移すことです。施策の結果をしっかりと分析し改善を重ねていくことで、売上を伸ばす道はきっと開けるはずです。
またウォレッチョでは、アンケートや抽選会などの各種キャンペーンの企画立案から事務局運営までを幅広くサポートしています。
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草刈直弘
株式会社スコープ ウォレッチョ事業責任者。スコープ入社後、大手流通・外資系日用品メーカーなどの販促支援に従事。大手アパレル×衣料用洗剤ブランドタイアップ、家電ブランド店頭販売員教育プログラムのデジタル化などの新規案件を数多く担当。キャッシュバック販促のDXから着想を得て、2021年にウォレッチョ事業を立ち上げ~現職。