顧客インサイトとは?ニーズとの違いや見つけ方、成功事例を徹底解説

顧客インサイトとは?ニーズとの違いや見つけ方、成功事例を徹底解説

顧客インサイトとは、「顧客自身も自覚していない、無意識の欲求」です。本記事では顧客インサイトが重要な理由やニーズとの違い、具体的な見つけ方、活用の仕方を網羅的に解説。発見のためのフレームワークや成功例、ポイントなども紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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顧客インサイトとは?基本の意味をわかりやすく解説

顧客インサイトとは?基本の意味をわかりやすく解説

「顧客インサイト」の言葉は知っていても、「具体的にはどういうこと?」「ニーズと何が違うの?」などと気になる方は多いのではないでしょうか。最初に顧客インサイトの基本的な意味や定義、ビジネスで重要視されている理由を解説します。

顧客インサイトとは「無意識の欲求」

顧客インサイトとは、「顧客自身も自覚していない、無意識の欲求」です。商品を購入した顧客に購入した理由を尋ねても、「欲しかったから」「なんとなく」といった曖昧な回答が返ってくる場合が少なくありません。しかし、その行動の裏側には、本人さえもうまく言葉にできない「本当の理由」が隠されています。

「インサイト(Insight)」とは、直訳で「洞察」「発見」「見抜く力」という意味です。表面的な言葉の奥にある本音を読み解くことで、顧客の心を動かす強力な施策を設計できるようになります。

◎顧客インサイトの例
顧客の行動顧客が言う理由顧客インサイト(自覚していない欲求)
毎朝コーヒーを買う「なんとなく習慣で」仕事モードへ切り替えたい(気持ちの切り替え)
いつも同じ飲食店に行く「近いから」失敗してがっかりしたくない(安心・安全)
セール品を好んで買う「安いから」賢い買い物をしたと実感したい(自己肯定感)

顧客インサイトが重要な3つの理由

現在の市場には高品質で価格も手頃な商品やサービスが多く、機能や性能だけでは差別化が難しくなりつつあるのが現状です。顧客自身が気付いていない「真の欲求(顧客インサイト)」を先回りで発見できれば、他社にはない独自の価値を提供できるようになります。

◎顧客インサイトが重要な3つの理由
1.新たな需要や市場の開拓・まだ誰も気付いていない、新しい需要を掘り起こす
・競争相手のいない新しい市場(ブルーオーシャン)をつくり出せる
先行者利益を獲得し、市場をリードできる
2.競合他社との差別化・競合も把握していない顧客の本音を発見する
・「自分のための商品だ」という選ばれる理由を構築できる
価格競争から脱却し、独自のポジションを確立できる
3.顧客ロイヤルティの向上・顧客の本当の欲求に応え、「手応え」の体験を提供する
・「わかってくれている」という信頼感が顧客維持率の保持やリピーターの増加につながる
LTV(顧客生涯価値)の向上につながる

LTV(顧客生涯価値)とは、一人の顧客が生涯で企業にもたらす利益を示します。売上向上を図るには、顧客インサイトに基づくリピーターの増加や客単価のアップが欠かせません。

下記の記事では、リピーターの作り方として、顧客を増やす具体的な手法を紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。

「リピーターの作り方」実践講座!顧客を増やす9つの施策を紹介

客単価を上げる方法を知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

客単価を上げるには?すぐに試せる3つの戦略と具体的方法10選

「潜在ニーズ」「顕在ニーズ」との違い

「顧客インサイト」と「潜在ニーズ」「顕在ニーズ」は混同されがちですが、自覚の有無や認知の深さが異なります。ニーズは適切な質問をすれば顧客自身の言葉で回答が得られるのに対し、顧客インサイトは質問だけでは把握できません。

よくある勘違いに「アンケートの回答=顧客インサイト」という例がありますが、アンケートの回答はあくまで手がかりです。本人さえも気付かない欲求を見つけるには、深い洞察と分析が必要です。

◎「顧客インサイト」「潜在ニーズ」「顕在ニーズ」の違い
項目顕在ニーズ潜在ニーズ顧客インサイト
意識表層中層深層
自覚あり(明確に把握)ぼんやりと把握なし
発見
方法
聞けば答えてくれる質問で引き出せる洞察・分析が必要
掃除機の例軽くて使いやすいものが欲しいゴミが見えやすいヘッドのものが欲しい本当にきれいになっているという確信を得たい

顧客インサイトと顧客体験(UX)の関係性

顧客体験(UX:User Experience)とは、顧客が商品やサービスを通じて得る体験全体のことです。使いやすさや見た目だけではなく、購入前の期待や不安、利用後の満足感まで含めた総合的な体験を指します。顧客インサイトを具体化した結果が顧客体験(UX)であり、この2つは極めて密接な関係にあります。

もし顧客インサイトを発見できても、それをうまく形にできなければ、顧客は「言葉にできないが何かが違う」という曖昧な感想を抱くでしょう。一方で、しっかり具現化された場合は、「いい感じ」「しっくりくる」という理屈を超えた満足感を顧客に提供できるようになります。洞察や分析によって発見した顧客インサイトを、設計や実装・テストを通して顧客体験に反映していくのです。

◎顧客インサイトと顧客体験(UX)の関係性
項目顧客インサイト顧客体験(UX)
位置づけ顧客自身が気付いていない動機・本音提供されて得られる体験
役割顧客体験(UX)の起点・原因顧客インサイトの具体化・結果
考え方「なぜそう行動するのか」「どう感じ、どう行動したか」
問いかけWhat(何を?)・ Why(なぜ?)How(どのように?)
発見方法観察・洞察・分析設計・実装・テスト
成功パターン行動の裏の欲求をとらえる顧客に満足感を提供できる
失敗パターン憶測や思い込みで決めつける表面的に便利なだけで刺さらない
掃除機の例「ちゃんとやっている感」がほしい吸引結果が視覚的にわかるヘッド

顧客心理を理解してより深い洞察・分析につなげたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

顧客心理の基本とビジネスへの活用方法|成功するマーケティング戦略とは?

顧客インサイトを見つける3つのステップ

顧客インサイトを見つける3つのステップ

顧客インサイトは、発言や思いつき、ひらめきなどで簡単に見つかるものではありません。顧客の言葉や行動を起点にしながら、「なぜそうしたのか」を段階的に掘り下げていくプロセスが必要です。
ここでは、根拠と再現性のある顧客インサイトを導き出すための、基本となる3つのステップを紹介します。

ステップ内容
1.データを集める方法1.アンケート調査
方法2.個別インタビュー調査
方法3.グループインタビュー調査
方法4.ソーシャルリスニング
方法5.行動観察(エスノグラフィー)
2.データを分析するポイント1.「手段」ではなく「目的」を探る
ポイント2.「現象」ではなく「原因」を探る
ポイント3.顧客の「建前」と「行動」の矛盾を探る
ポイント4.顧客の行動履歴から探る
ポイント5.「人間なら誰でも持つ欲求」から探る
3.分析結果を検証・活用する活用1.商品・サービスの改善
活用2.顧客へのアプローチ

ステップ1.データを集める

最初に、顧客インサイト分析の材料となる顧客情報を集めましょう。ここでありがちな失敗は、顧客インサイトにつながりそうなデータだけを選んでしまうことです。顧客インサイトは、一見何の関係もなさそうな行動や、取るに足らないような違和感の中に隠れている場合も少なくありません。このステップでは仮説を立てたり、結論を急いだりせず、顧客の「生の声」と「実際の行動」をそのまま集めることに注力しましょう。評価や解釈は、次の「ステップ2.データを分析する」で行います。

◎集めるデータの例
顧客が何をしたか来店頻度、来店時間、滞在時間、購入履歴、実店舗やWeb上での行動ログなど
顧客は何と言っているか感想、クレーム、SNSや口コミサイトでの投稿など

データを集める方法は、主に「定量調査」と「定性調査」の2種類があります。顧客インサイトを見つけるためには、定量調査で全体像をとらえ、定性調査で理由や文脈を理解するという両輪が欠かせません。調査の性質が異なるため、どちらかに偏りすぎないように配慮して組み合わせることが重要です。

◎定量調査と定性調査の違い
項目定量調査定性調査
目的全体の傾向・割合を把握する深層心理・理由を探る
集めるデータの種類数値発言・行動・感情
主な手法アンケートインタビュー
行動観察(エスノグラフィー)
必要なサンプル数
わかること「何が」「どのくらい」「なぜ」「どうして」「どのように」

方法1.アンケート

アンケートは、多くの顧客から効率良く情報を集められる定量調査の代表です。全体傾向やボリューム感の把握、仮説の裏付けなどに向いています。考えを直接記入する「自由記述」は顧客インサイトではありませんが、「なぜ」を掘り下げるための重要な手がかりになります。

◎アンケートの主な特徴
メリット・短期間で大量のデータを収集できる
・比較的コストが低い
デメリット・深い本音を引き出しにくい
・質問の設計により結果が左右される
成功のコツ・選択式と自由記述式を組み合わせる
・自由記述欄で「なぜそう思ったか」を聞く
・誘導的な質問を避ける

アンケートで多くの方が直面する課題が、回収率の低さです。質の高い質問を用意しても、回答してもらえなければ意味がありません。回答率を上げる手法としては、謝礼が最も効果的です。近年は他の媒体に比べて配布コストや手間がかからず、手軽に感謝を伝えられるデジタルギフトが人気を集めています。

デジタルギフトを提供している企業は何社もありますが、簡単に始めたいなら株式会社スコープが提供するBtoC送金サービス「ウォレッチョ」の活用がおすすめです。「ウォレッチョ」ならば、企業はURLを送るだけ。顧客はPayPayやau PAY、銀行口座振込などから、自分のライフスタイルに合わせた好きな方法を選んで受け取れます。

ウォレッチョのアンケートシステムの活用例
▲ウォレッチョのアンケートシステムの活用例

謝礼付きのアンケート実施に「ウォレッチョ」が効果的な理由

  • アンケート調査、応募者データ分析などが得意
  • サービスの満足度調査や次回の施策に向けた改善案の立案も可能
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方法2.個別インタビュー

個別インタビューは顧客とじっくり対話する定性調査の代表で、「デプスインタビュー」とも呼ばれます。アンケートでは拾いにくい、「なぜそう思ったのか」「そのとき、どのような気持ちだったのか」といった発言の背景や感情を深掘りできるため、顧客インサイトのヒントを得やすいのが特徴です。

◎個別インタビュー調査の主な特徴
メリット・深層心理を引き出しやすい
・他者の意見に影響されず、本音を聞きやすい
デメリット・時間とコストがかかる
・インタビュアーの力量により、結果が左右される
成功のコツ・沈黙を恐れず、相手が考える時間を設ける
・表情や声のトーンなど、言葉以外の情報も記録する
・回答が「はい/いいえ」以外となるオープンクエスチョンを心がける

方法3.グループインタビュー

グループインタビューは、複数の対象者を集めて行う座談会形式の調査です。他人の発言に触発されて、共感や本音を引き出しやすいという特徴があります。一方で、場の空気に合わせた建前の意見が出やすいという側面もあるため、実施には注意が必要です。個別インタビューなどと併用して、バランスをとると良いでしょう。

◎グループインタビュー調査の主な特徴
メリット・参加者同士の意見交換で新たな気付きが得られる
・短時間で複数の意見を収集できる
デメリット・声の大きい人の意見に影響されやすい
・本音を言いにくい場合がある
成功のコツ・参加者が安心して意見を述べられる雰囲気をつくる
・全員が公平に発言できるよう進行する

方法4.ソーシャルリスニング

ソーシャルリスニングとは、SNSや口コミサイトに投稿された自然発生的な声を観察する調査です。アンケートやインタビューのように質問を投げかけるのではなく、顧客が自発的に語っている本音を拾えるのが特徴です。特に不満や違和感などの強い感情が表れやすく、顧客インサイトの重要な手がかりになります。ネガティブな投稿も「誤解」「個人の感想」などと片づけず、積極的に拾い上げましょう。

◎ソーシャルリスニングの主な特徴
メリット・顧客の自然な声が収集できる
・リアルタイムで傾向を把握できる
デメリット・ネガティブな意見が目立ちやすい
・投稿者の属性が偏る場合がある
成功のコツ・単語の出現頻度やポジティブ・ネガティブの分類にこだわらない
・「なぜその言葉が出たのか」という前後の流れを読む

方法5.行動観察(エスノグラフィー)

行動観察(エスノグラフィー)は、顧客が実際に商品やサービスを選んだり使ったりしている様子を、ありのままに観察する調査です。人間は、必ずしも全員が自分の行動を正確に言語化できるわけではありません。「機能重視です」と言いながら見た目で選んでいる瞬間や、「簡単でした」と言いつつ操作に迷っている場面など、発言と行動のギャップを見つけやすいのが特徴です。

◎行動観察(エスノグラフィー)の主な特徴
メリット・言葉では表現されない行動の理由を発見できる
・リアルな利用シーンを把握できる
デメリット・時間とコストがかかる
・観察者のスキルに依存する
成功のコツ・想定外の使い方や行動を見逃さない
・観察後に「なぜその行動をしたか」をインタビューで確認するとより効果的

ステップ2.データを分析する

ステップ2.データを分析する

データ収集後は、分析を行います。集めた情報を「事実(Fact)」「背景(Context)」「感情(Emotion)」の3つに分解して読み解くことが重要です。

◎分析の視点
視点問い具体例
事実
(Fact)
何が起きているか商品ページを何度も閲覧しているが、カートには入れず離脱している
背景(Context)どのような状況・環境か比較サイトや口コミも同時に見ている
感情(Emotion)どう感じているか「失敗したくない」「今決めるのが不安」

この3つの要素がそろわないと、顧客インサイトにはたどり着けません。事実は「CV(企業が望む特定のアクション:成果行動)が低い」という結果にすぎず、背景だけに注目すると行動の意味を見失います。感情のみも憶測でしかなく、根拠のない判断につながってしまうのです。

では、この3つの視点を持って、どのようにデータを読み解けばいいのでしょうか。ここからは、顧客インサイトを見つけ出すための切り口となるポイントを5つ紹介します。

ポイント1.「手段」ではなく「目的」を探る

顧客が口にする要望は、目的を達成するための手段であるケースが大半です。その裏に隠れている「達成したい真の目的」を探りましょう。顧客の発言をそのまま受け取らず、「なぜそう思うのか」を意識して問いかけてみてください。背景にある目的を探り当てることで、より本質的な解決策となる商品像やサービス像が見えやすくなります。

◎分析の視点
顧客の声(手段)問い目的(顧客インサイトの可能性)
軽い掃除機が欲しいなぜ軽さが重要?掃除の負担を減らして自分の時間を確保したい
駅近の店が良いなぜ駅近?移動時間を減らして効率良く買い物したい

ポイント2.「現象」ではなく「原因」を探る

データで見える数字や現象は、あくまで結果にすぎません。なぜそういう結果になったのか、原因を考える習慣を定着させましょう。仮説を立てて検証し、複数のデータを照らし合わせることで、原因を特定しやすくなります。

◎分析の視点
現象(データ)表面的な解釈原因(顧客インサイトの可能性)
リピート率が低い商品に不満がある?飽き性で、毎回新しい刺激や体験を求めている
口コミ評価が低い品質が悪い?事前に期待値を上げすぎてギャップが生じた

ポイント3.顧客の「建前」と「行動」の矛盾を探る

顧客の発言と行動には、しばしば矛盾が生じます。この矛盾こそが、顧客インサイトを発見する大きな手がかりです。発言と行動のギャップに注目し、矛盾の裏にある「真の優先事項」を見つけましょう

◎分析の視点
発言(建前)実際の行動矛盾から見える顧客インサイト
ヘルシーな食事を心がけているファストフードを頻繁に利用健康を意識したいが、手軽さやジャンクな満足感も無視できない
価格より品質を重視するセール品を中心に購入品質の良いものが欲しいが、「お得に買えた」という達成感も得たい

ポイント4.顧客の行動履歴から探る

顧客インサイトは、単発の行動よりも積み重ねられた行動の中に現れるケースが多いものです。顧客の過去の行動履歴を分析し、言葉では表現されないパターンや傾向を見つけましょう。繰り返されている行動、意味がなさそうに見える遠回り、迷っている様子などの違和感は、特に注意したいポイントです。

◎分析の視点
行動パターン仮説顧客インサイト
月末に購入が集中給料日後に購入?お金に余裕があるときに自分へのご褒美を買いたい
カートに入れたまま購入しない価格で迷っている欲しいが、購入を正当化する最後のひと押しにかけている

購入に至る最後のひと押しを「購買決定要因(KBF:Key Buying Factor)」といいます。購買決定要因(KBF)の見つけ方や活用方法について知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

【具体例付き】購買決定要因(Key Buying Factor)とは?初心者向けに簡単解説

ポイント5.「人間なら誰でも持つ欲求」から探る

個別の事情だけではなく、人間としての普遍的な欲求から逆算して考えるのも有効です。理性的な行動に見えても、根底には「楽をしたい」「損をしたくない」「人から良く見られたい」など、本能的な欲求が潜んでいるケースは少なくありません。よりダイレクトな本音にアプローチしましょう。

◎分析の視点
顧客の行動関連する欲求顧客インサイト
高級ブランドを購入する承認欲求周囲から「成功している人」と思われたい
口コミを徹底的に調べる安心・安全欲求失敗したくない・後悔したくない

下記の記事では、顧客に「買いたい」と思わせる心理学を紹介しています。興味のある方は、ぜひご覧ください。

買いたいと思わせる心理学とは?明日から使える購買心理テクニック7選を紹介

ステップ3.分析結果を検証・活用する

データ分析で見つけたインサイトは、まだ仮説の段階です。本当にそのインサイトが正しいかどうかは、実際のビジネスに落とし込み、顧客の反応を見て初めてわかります。実際のビジネスへの反映は小規模なテストから始め、効果を検証しながら活用の拡大を図りましょう。

活用1.商品・サービスの改善

発見した顧客インサイトは、既存の商品・サービスの改善や新商品の開発に有効です。顧客の本当に求めている欲求に応えて解決策を提示できれば、強力な差別化になります。

◎活用例
顧客インサイト施策
人目を気にせず、好きなものを食べたい・パーティション付きカウンター席の増設
・「おひとり様」優遇プラン(優遇メニュー)の新設
絶対に失敗したくない全額返金保証キャンペーンの実施

安心・安全指向が強く、購入に慎重なタイプの顧客には、全額返金キャンペーンなどの返金保証との組み合わせが効果的です。返金保証のポイントや導入事例を知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

返金保証とは?3つのメリットや運用ポイントなど総まとめ

全額返金保証キャンペーン:メディアプランから販促実行までサポート!

活用2.顧客へのアプローチ

発見した顧客インサイトは、広告やプロモーション、接客トーク、店舗の雰囲気づくりなど、顧客へのアプローチにも活用可能です。顧客の感情をストレートに刺激することで、反応率の向上が期待できます。

◎活用例
顧客インサイトアプローチ
周囲から認められたいSNSでシェアしたくなるオリジナルのパッケージデザイン
自分をいたわりたい「頑張りすぎているあなたに」というメッセージの訴求

顧客インサイトの基本のフレームワーク3選

顧客インサイトの基本のフレームワーク3選

担当者の経験や勘に頼るだけでは、顧客インサイトは属人化してしまいます。ここでは、再現性のある顧客インサイトの発見に重要な、3つのフレームワークを紹介します。

1.ペルソナ設計

ペルソナ設計は、自社の商品・サービスを利用する「理想的な顧客像」を具体的に設定する手法です。理想の顧客像を共有し、分析の前提をそろえるのが目的です。年齢や職業だけでなく、価値観やライフスタイル、悩みなどを詳細に設定し、顧客への理解を深めましょう。

◎ペルソナの設定項目例
基本情報名前、年齢、性別、居住地、職業、年収、家族構成
ライフスタイル趣味、休日の過ごし方、よく使うSNS、情報収集の方法
価値観大切にしていること、お金の使い方、時間の使い方
悩み・課題日常の不満、解決したい問題、理想と現実のギャップ
購買行動購入のきっかけ、重視するポイント、購入の決め手

ペルソナは、実際の顧客データに基づいて作成するのがポイントです。「この人に最も買ってほしい」というターゲットを絞ることで、施策の方向性が明確になります。複数のペルソナを作る場合は、優先順位をつけましょう。定期的に見直して、実態とのずれを修正するのも重要です。

2.カスタマージャーニーマップ

カスタマージャーニーマップは、顧客が商品・サービスを認知してから購入・利用・リピートするまでの行動と心理の変化を時系列で可視化するツールです。購買に至るまでの顧客像全体を俯瞰し、改善ポイントを発見するのに役立ちます。

◎カスタマージャーニーマップの特徴
主な目的・顧客体験の全体像を把握し、改善ポイントを発見する
メリット・顧客視点で体験を可視化できる
・チーム間で認識を共有できる
・タッチポイントごとの課題が明確になる
デメリット・作成に時間がかかる
・実態とずれると意味がない
ペルソナとの関係・ペルソナを設定してから作成すると、より具体的なマップになる

カスタマージャーニーマップは、企業都合の視点にならないよう注意しましょう。顧客の心理や感情の変化に注目し、不安や不満などのネガティブ要素を把握して改善施策へつなげるのがポイントです。

顧客の購買心理は、下記の記事でも詳しく説明しています。興味のある方は、ぜひご覧ください。

今すぐ実践!購買心理の7段階で顧客の心をつかみ、売上を最大化する方法

購買心理の8段階とは?すぐに実践できるビジネスシーン別の活用例も紹介!

3.共感(エンパシー)マップ

共感(エンパシー)マップとは、顧客の思考・感情・行動を7つの視点で整理する手法です。発言と思考のずれを見つけるのに有効で、顧客インサイトを言語化するのに役立ちます。

◎共感(エンパシー)マップの7つの視点
視点内容
見ていること
(See)
日常的に目にしている情報・環境
例:他社ECサイトの広告/SNS/価格比較サイト など
聞いていること
(Hear)
周囲の人やメディアから聞く声
例:「あのショップが安い」「口コミがあまり良くない」
考えていること
(Think)
思考の癖や口には出さない本音
例:「安いのは魅力だけど、品質が不安」
感じていること
(Feel)
内面で抱いている感情
例:期待と不安が入り混じって落ち着かない
言っていること
(Say)・
やっていること
(Do)
実際の発言や行動
例:「慎重派だから」と何度も商品ページを見ている
痛み
(Pains)
ストレスや不満、障壁
例:「購入後に失敗したくない」「返品が面倒」
得たいこと
(Gains)
望んでいる成果・理想
例:安心して長く使い続けられる評判の良い商品を購入したい

共感(エンパシー)マップは想像で埋めるのではなく、実際のデータやインタビュー結果に基づいて作成しましょう。チームにおいてはワークショップ形式で作成すると、多角的な視点が得られるのでおすすめです。ペルソナやカスタマージャーニーマップと組み合わせて使うことで、より深い顧客理解につながります。

顧客が商品・サービスを認知してから購入に至るまでの流れを「購買行動」と呼びます。Web(インターネット)やSNSにおける購買行動のモデルやマーケティングへの活用法を紹介した下記の記事も、ぜひご覧ください。

購買行動とは?時代別にみるモデル11選とマーケティングへの活用法を解説

顧客インサイトを活用した企業の成功事例2選

顧客インサイトを活用した企業の成功事例2選

ここでは、顧客インサイトを活用して成功した企業の事例を2つ紹介します。インサイトの発見から施策への落とし込みまで、どう活用すれば成果が出るのかイメージしながらご覧ください。

【事例1.マクドナルド】「ヘルシー」より「肉」が欲しい本音

日本マクドナルド株式会社は、顧客アンケートで「ヘルシーなメニューが欲しい」という声を受けて商品を開発したものの、売上が低迷しました。その後、顧客の言葉と本音のギャップを見抜き、大ヒットにつなげた事例です。

◎顧客インサイトの発見から施策への流れ
顧客の表面的な声・アンケートの結果で健康志向に要望が集中
・「ヘルシーなメニューが欲しい」「野菜を食べたい」
当初の施策
(失敗)
・野菜を主体にした「サラダマック」を発売
・売上は低迷
顧客インサイト・「マックに来るときくらい、カロリーを気にせずガッツリ食べたい」
再施策・ボリュームのある「メガマック」を試験販売
(成功)・販売開始後4日間で当初の予測を大きく上回る大ヒットを記録
・現在も続く「高カロリー」「大型ハンバーガー」という成功モデルの礎となった

アンケートの回答を信じてサラダメニューを改善するのではなく、顧客の言葉の矛盾を深掘りした点が成功のポイントです。

【事例2.大戸屋】女性客の「入りづらい」を解消

株式会社大戸屋ホールディングスが展開する「大戸屋ごはん処」が全国展開を始めた頃は、定食店は「男性ががつがつ食べる場所」というイメージがありました。女性客の集客に苦戦していた同社が、ターゲットが抱える心理的なハードルを解消し、新たな客層を獲得した事例です。

◎顧客インサイトの発見から施策への流れ
顧客の表面的な声・「一人での外食は苦手」
当初の状況・定食屋は男性客が中心
・「がつがつ食べる」イメージが強く、女性は入りづらい
顧客インサイト・一人で店に入るところを見られたくない
施策と結果・一般的に集客力が弱いとされるビルの地下や2階以上にあえて出店
・外からの視線を遮断し、女性ひとり客の支持を集めた

「女性向けメニューを増やす」「内装を変える」といったわかりやすい対策に走らず、入店前の女性の心理にフォーカスした点が成功のポイントです。

顧客インサイトで注意すべき2つのポイント

顧客インサイトで注意すべき2つのポイント

顧客インサイトは、設定や活用の方法を誤ると、逆効果になりかねません。顧客インサイトを活用する際に注意すべき2つのポイントを解説します。

注意1.論理を飛躍・破綻させない

顧客インサイトは、データから仮説を立てるプロセスで、必ず分析者の解釈が入ります。その際、根拠のない見立てや論理の飛躍、破綻などがないか、入念なチェックが必要です。

◎ありがちな失敗例
データの一部だけを切り取る・20代女性の購入が増えた事実から、「若い女性に人気」と結論
・全体の傾向や他の年代との比較をしていない
相関と因果を混同する・雨の日に売上が向上した事実から「雨の日の需要が高い」と結論
・雨の日に別の要因があった可能性を無視している
思い込みで顧客インサイトを作る・「シニアは健康志向」という前提で商品を開発
・実際のデータで検証していない、もしくは質問で誘導している

顧客インサイトのミスリードを防ぐには、「なぜそういえるのか」「他の可能性はないか」と常に自問することが重要です。客観的な事実やデータに基づいて、論理的に導きましょう。

注意2.ブランドイメージを損ねない

顧客インサイトに基づいた施策でも、それが自社のブランドイメージと矛盾している場合は、慎重な検討が必要です。ブランドの品格やコンセプトに合わない施策は、顧客の信頼を失ったり、ブランド価値を毀損したりというリスクにつながります。 生々しい本音をそのまま打ち出すのではなく、要素を分解してポジティブな価値観に再構築してから顧客に届けましょう。

◎ありがちな失敗例

  • 大人向けブランドが若者の流行を導入した結果、離反顧客が発生し、若年層も定着しなかった
  • 高級ブランドが激安セールを頻繁に実施した結果、安売りのイメージがついて限定感や特別感を失った

◎リスク回避・対策のポイント

  • 自社が大切にしている価値観・世界観を言語化する
  • 新規顧客だけでなく、既存顧客の視点でも施策を評価する
  • インサイトをそのまま施策にせず、ブランドに合った形に置き換えたうえで展開する
  • 商品自体の価格を下げる「セール」ではなく、ブランド力を維持したまま実質的にお得感を提供する「キャッシュバックキャンペーン」の実施が有効

顧客インサイトを見つけて、選ばれるお店になろう

顧客インサイトを見つけて、選ばれるお店になろう

顧客インサイトは顧客自身も気付いていない無意識の欲求であり、競合との差別化や新たな市場開拓に直結する重要な概念です。発見した顧客インサイトは具体的な商品開発やサービス改善といった施策に落とし込み、顧客体験(UX)の向上を図りましょう。その積み重ねがLTV(顧客生涯価値)に貢献し、売上アップにつながります。

顧客インサイトを見つけるための調査を実施する際は、回答者への謝礼を用意するのが効果的です。しかし、忙しい担当者にとって、謝礼の管理や送金作業は大きな負担になりがちです。「リソースが足りない」「何から始めたら良いかわからない」という方は、ぜひ「ウォレッチョ」の活用をご検討ください。

ウォレッチョの主な活用シーンと豊富なサポートメニュー
▲ウォレッチョの主な活用シーンと豊富なサポートメニュー

「ウォレッチョ」は経理や法律の側面からのサポートも可能なため、企業の負担を最小限にしながら効果的な施策を展開できます。アンケートの企画・運営から各種キャンペーンの実施、効果測定まで、一貫したサポートが可能です。

また、BtoC送金サービスとしての側面も持ち合わせており、ATMからの現金受け取り・電子マネーなど5つの送金方法に対応しています。

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